マウリッツィオへの手紙|みんなのワクワク受入体験記|ヒッポファミリークラブ
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マウリッツィオへの手紙受け入れ

マウリッツィオと守屋さん
マウリッツィオと守屋さん

宿題を手伝うマウリッツィオ
宿題を手伝うマウリッツィオ

守屋さん家族(東京都) / From イタリア

こどもたちは、いつもあっという間に仲良しに。

イタリアからやってきたマウリッツィオを、我が家に迎えた。和食が大好きで、パスタまで箸で食べちゃう彼は、寡黙で真面目な人という印象。イタリア人ってこんな感じだっけ?ところがその彼、ファミリーでは陽気に「ソノ ビンボー!(僕は赤ちゃん)」と言い放ち、我が家の末娘が1歳だったことから「オッパイ」がイタリア語で「セーノ」だとわかると、家族みんなで「せ~の!」が大流行り。明るい一面も覗かせてくれ、あっという間にこどもたちとも仲良しになっていった。末娘のナツキはマウリッツィオが外から帰って来ると「チャ~オ~」と抱きつき、「ねえねえ」「みてみて」・・・ことばの壁もない。小学3年生のヒナタが宿題の算数に頭を抱えていれば、マウリッツィオが肩を並べてアドバイス。ん?何語で話してるの?いつしか家の中でごく自然にイタリア語や日本語が飛び交うようになっていた。2週間の滞在でいつの間にか、家族の中に私と同い年のイタリア人の息子がいる生活が当たり前になっていた。

最後の日。ヒナタの布団から「マウリッツィオへ」という手紙を発見。「これ渡したら?」と促すと「日本語だから・・・」と首を横に振る娘。私がいくら言っても、娘は渡さなかった。夕飯の支度をしながら、ふと見るとヒナタが小さな手で日伊の辞書を引いては、何かを一生懸命に書いている。ちょっと!日本語の辞書だって引けないのに?「マウリッツィオのことばで書きたい!」そんな彼女のひたむきな想いが、小さな身体から伝わってきた。夕食の時、ヒナタはマウリッツィオに自分からその手紙を渡した。手紙を開いた瞬間、彼の目は大粒の涙をぽろぽろとこぼしながら泣いていた。

その夜、明け方までかかって私は手紙を書いた。「まだ書けないから」と諦めてしまっていた私が、娘から勇気をもらって書いた。初めてのイタリア語で・・・。



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