ことばがわかる時、わからなくなる時 ~ロシア交流~|体験談|ヒッポファミリークラブ
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体験談・メンバーの声

ことばがわかる時、わからなくなる時 ~ロシア交流~家族交流体験談

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不破優子 / 東京都・主婦

ヒッポを始めて、夏でちょうど1年。今年の夏、ロシアのハバロフスクへ家族交流に1歳の息子と参加しました。

思い返すといろいろあった一週間でした。まずは事前にもらっていたホストファミリーの調査表と違う家族が私を待っていたのです。ロシア語しか話せない家族だったけど、息子の明楽は、もうすぐ3歳になる女の子がいてくれたり、犬や猫もいるせいか、最初からリラックス。ホストママは私の赤ちゃんのようなロシア語も察してくれ、わかってくれるのです。

当初予定していたホスト家族は、日本にいる時からメールでやり取りをしていたので、私のこともある程度わかってくれていました。でもこの家族は私のことを何も知らないんだと思ったら、自力で伝えるしかないと開きなおって、心も全開。必死でコミュニケーションしました。すると不思議なことに大体わかるんです。ある日ママが「ヤ リブリュー パプガイ!(私はパプガイが好き)」って言うんだけど、パプガイがわからない。「ストタクエ パプガイ?」って聞いたら、ロシア語でいろいろ説明してくれて、ある瞬間2人で、あーオウムだ!そうそう!って同時に通じあえるんです。それは翻訳ツールを使ったり、日本語や英語で会話したものと全然違っていて、すごく近くて直接わかりあえてるー!っていう心地良さがありました。でも細かい部分はわかってなくて、ママは息子のことを女の子だと思っていたことが2日目の夜に判明。男の子だと知らせると皆で大笑い!

でも笑えなかったのはホストチェンジでした。3日目、アムール川の遊覧船に乗る予定なのに、ママから「トイチマダム」って言われて、なんで遊覧船に乗るのにスーツケースが必要なんだろう?と思ったら、次のホスト家族の家に移動するというのです。びっくりしました!一週間その家に居るつもりだったから、パダルキー(お土産)も全部あげちゃったし、まだ日本料理も作ってあげてないし…これからママともやりたいこと、いっぱいあったのにと、へこみながら、慌ててパッキングしました。ホストチェンジした後、落ち込んだ私は、心が開けなくて、ホストママは日本語も英語も話せるのに、うまくコミュニケーションが取れない。日本語で話をしてくれると何か違和感を感じて、最初のホストママが恋しくなったり…。困らないけど心が閉じているから楽しくない。

そんな時、昼間また別のホスト家族に預けられた日がありました。彼女は日本に来たこともあり、嬉しい再会なのにやっぱり楽しめなかった。というのも、彼女の家には別の人がステイしていて、何となく遠慮してしまい、心が開けない。その日は一歳児を二人と2歳なりたて一人を連れて皆で出かけました。気持ちも晴れない上に、ちびっ子3人を連れたお出かけは、それはもう大変でヘトヘト。夜になってママが迎えに来てくれた時、ホッとして何かほぐれて、帰りの車の中で今日あったことを話せることば全部ごちゃ混ぜで、ぶわぁーって話したんです。そしたらママも全部受け止めてくれて、あっという間に仲良くなれたのです。

私が思ったのは、コミュニケーションはことばだけじゃなく、心が開いてないとダメなんだなってこと。私の心が開いていた時は、話せないロシア語で問題なくコミュニケーションがとれるのに、心が閉じてしまったらことばはわかっても楽しめないんですね。今もホストママからメールが届きますが、ロシア語で読めないんです。今、それを読めるようになりたいなって思います。私は息子にこんな環境をつくりたかった。仲良くなりたいから、その人のことばを話す。わかりたいと思ってそのことばに近づいていく。それを今回、自分が経験してみて、ヒッポを選んで正解!って嬉しい気持ちです。Спасибо!ありがとう!