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みんな違ってOK!僕のBostonインターン奮闘記

WIP in Boston Report

僕は1歳の時からヒッポに入っています。親がフェロウということもあって、毎週否応なくファミリーにつれて行かれたおかげで、知らないうちにヒッポが生活の一部になってしまっていました。大学に入って一人暮らしを始めて、ヒッポにつれて行かれることもなくなってもう辞めようかと考えていた時、上海合宿でヒッポをめちゃくちゃ楽しんでいる同世代の人にたくさん出会いました。ヒッポを続けてきて20年、そこで初めて、その気になればこの活動って楽しいもんなんだなと気づきました。とはいえ、自分に甘い性格なので日本で大学の講義やバイトや遊びに追われるとなんとなくヒッポも中途半端になりそうな気がしました。なら、いっそボストン行って2ヵ月ヒッポに染まってみるか!ということで、自分としては一大決心をしてWIPに参加することにしました。 海外に一人で行くことが初めてだった僕は、アメリカに到着早々、入国審査でなんと答えてよいのかわからずいろいろ話してみるんだけど伝わらず、結局、別室へ・・・。やっと解放され、乗り換えの飛行機に滑り込み、どうにか乗り込んだ国内線では席がダブルブッキング。ボストンに着く前にボロボロになっていました。大人になったら何でも自分でなんとかしないといけないんだと痛感した出来事でした。
LEX Americaのオフィスは住宅街にあり、週に4回、このオフィスでクラブ(日本でいうファミリー)があります。僕のここでの一番大事な仕事は、クラブに参加すること。大学生がいなくて、ヒッポというものがまだどことなくフワフワしているここボストンでは、日本から来た大学生がヒッポの場でいろんな国のことばで自己紹介したり、CDを歌ったりするだけでも意味があるそうです。それ以外の仕事は、クラブの後にその日に何をしたかを書いてメンバーに送るnews letter作りからポスター貼り、掃除までいろんなことがあります。
あと、自分でやりたいことを選んでそれに挑戦するBig Projectというのがあります。これが一番大変。僕は大学生向けのopen clubを開催したり、ヒッポの活動をアピールすることを頑張っています。
なぜなら、いろんな年代の人がごちゃまぜになって活動するヒッポの場で、今ここで一番いてくれたらと思うのは大学生たちだからです。こどものためにやっている親が多いアメリカで、自分が楽しいと思ってヒッポに参加してくれる人を探すとなったら、やっぱり自分のやりたいこととか、将来のためになることを探している大学生かなと考えました。何より僕が大学生の仲間が欲しいと思ったので・・・。
だから、ヒッポを知らない人向けに、体験できるopen clubをつくろうと思いました。そのために、今はボストンにある大学の学生団体でヒッポに興味を持ってくれそうな団体を探してリストアップ中です。今後は各団体に連絡を取って、ヒッポをどんどんアピールしたいと思います。そこからヒッポに興味を持ったり、open club来て仲間になってくれたらと野望を持っています。今まで、何人ものインターンが挑戦して結局最後までこぎつけた人はいなかった無謀な挑戦ですが、頑張りたいと思います。たった2ヵ月でできることなんて大したことないけれど、少しでもそうなるためのお手伝いをしています。

行く前の僕は、何に関しても「こうでなくちゃいけない」という考え方に縛られていた部分がありました。たとえば、ヒッポを小さい頃からやってるなら、ヒッポ大好きで、SADAもメタ活もできなきゃいけない。ホームステイに行ったら、家族のみんなと仲良くなってお別れするのがさみしくてしょうがないくらいにならないといけない。こどもが苦手なら逆に勇気を出してコミュニケーションをとって頑張らないといけない・・・。そしてそんな素敵な話を、帰国して報告の場でやらなくてはいけない。
ここに来る前はそんなふうに思っていて、そうなれない自分が実はすごい情けないと思っていました。それで、ボストンでヒッポ漬けの毎日を送ったら、少しは理想の自分に近づけるかもしれない・・・と考えてはるばるやってきたわけです。ところがいざ来てみても、SADAもメタ活も今まで通り、ホスト家族とは涙ながらのお別れもなく。こどもの扱いもうまくならず、むしろ若干逃げ腰です。こんなはずじゃなかった!
ただ、逆にすごい気が楽になりました。僕の人生にとって一番ヒッポ濃度の高いボストンのインターン生活をしても、自分に変化が見られないなら、もうどこへ行っても変わらない。そう思った途端「こうでなくちゃいけない」と思ってた自分があほらしくなりました。今の自分にできるやり方でベストを尽くせばいいだけで、背伸びしたところで疲れるだけ、と開き直ることにしました。
ボストンに来て、いろんな人に出会いました。ここに住む人は人種も目的もさまざまです。公園に行けば何種類ものことばが聞こえてくるし、何ヵ国語も話す人にもたくさん出会います。世界最高レベルの学問を志してハーバードに乗り込んできた日本の学生、死ぬ思いで世界中旅をしてきたおっさん、日本人として生まれてきたけどアメリカに育って自分の国を知らないこどもたちにも出会いました。そういう人たちに「こうでなくちゃいけない」ということばを当てはめるのは不可能です。本当にみんな違う。ヒッポに限らず、いろんなことにもっと自由になっていいんだなと気づくことができたボストンでの1ヵ月でした。