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活動内容

酒井 邦嘉


酒井 邦嘉
言語脳科学/東京大学大学院総合文化研究科教授
(一財)言語交流研究所 協力者

⚫︎ヒッポの「垣根を作らない」素晴らしさ

みなさんの多言語活動を心から応援しています。言語脳科学の共同研究も新たなステージを迎えていて、ますます楽しみです!

ヒッポのいちばん素晴らしいところは、多言語を自然と受け入れて、国や地域、そして年齢や性別に垣根を作らないということです。それが人類の理想であり、未来の希望でもあります。

世界にはたくさんのことばがあります。地域語(いわゆる方言)や世代語、そして個人語まで含めれば、限りがないほどです。しかし、どれほどことばが違っても、人としての脳や心はみな同じですから、どんなことばでもきっと通じるはずです。

究極のコミュニケーションは、「相手のいちばん話しやすいことばで話すこと」です。この理想ほど尊いものはありません。だからたくさんのことばを話せるように準備しておくのは、本当に素晴らしいことなのです。

⚫︎「もし火星人が地球上の言語を調べたら?」

言語学で有名な問いとして、「もし火星人が地球上の人間の言語を調べたら?」というものがあります。その理想的な答えは、「人間はみんな同じ一つのことばを使っていると結論するだろう」ということです。

多言語といえども、実は共通した一つのことばがほんの少しだけ変化したものです。たとえばスペイン語とイタリア語の違いは、名古屋弁と福岡弁のような差でしかありません。ですから、「人間語」とか「地球語」、あるいは「脳言語」と呼ぶのがよいですね。

私は「脳言語」のはたらきを明らかにすべく、音声の多言語はもちろん、手話や思考、そして音楽などを含めて実験を進めています。それらを人間の一つの「共通言語」として支えるしくみが、言語学者ノーム・チョムスキーの発見した「普遍文法」です。

私が自分の書いた本にサインをするとき、「自然に!」とか「Be Natural!」と書くようにしています。それはことばそのものが「自然法則」だからでもあります。

みなさん一人ひとりと、脳を使って話せることを楽しみにしています!!