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活動内容

木村護郎クリストフ


木村護郎クリストフ
社会言語学/上智大学外国語学部ドイツ語学科教授
(一財)言語交流研究所 協力者

⚫︎多言語と他者に開かれたヒッポ

単語や文法を覚えながら、ことばの壁を一歩一歩よじ登って乗り越える—これが一般的な外国語学習だとすれば、ことばの壁にかまわず歩き続けることでいつしかことばの壁を通り抜けてしまう—ヒッポにこんなイメージをもっています。外国語コンプレックスを持つ人が多いといわれる日本で、こんなに多言語に開かれた人たちがいるとは!

そして何よりも、その先には、同じ人間同士としての交流があります。こうして、心の壁も消えていきます。赤ちゃんから年配の方まで、世代を問わず交流の渦に巻き込むヒッポ。知らない人に話しかけるだけでもしり込みしてしまう人が多い現代日本に、言語や国籍、年齢や職業などの人を隔てる境界線をこえて、こんなに他者に開かれた人たちがいるとは!

⚫︎ヒッポの活動の発想と実現への驚き

私は、異なる言語を話す人がどうやって意思疎通をはかるかという異言語間コミュニケーションを研究してきました。世界には、人々が生活のなかで多言語を身につけて使う、いわゆる多言語社会がたくさんあります。日本のように、幼稚園から大学の勉学まで、また買い物も仕事も、読書も映画鑑賞も、一つの言語でできてしまう国は、珍しいといってよいでしょう。

よりによって、そのような日本でヒッポのような、世界に類をみない多言語での交流活動が始まったのは、不思議にも思えます。でも、多言語が自明ではないからこそ、いろいろと創意工夫して多言語環境や交流の機会を創り出す発想が生まれたのかもしれません。いずれにせよ、このような発想を本当に実現してきたことは驚嘆すべきことです。

⚫︎時代の変化とヒッポの意義

昨今は、機械翻訳でことばの壁を越えることができるような気になります。従来に比べて翻訳の可能性がぐんと広がったのはすごいことです。でも、他の言語を自分の言語に置き換えてしまっては、ことばの壁の向こう側にはいけません。新しい言語の世界に自らどんどん入っていくヒッポとは、方向性が真逆なのです。

また近年、国際交流がさらに盛んになったり、日本でもいろいろな言語が以前より聞かれるようになったりして、時代が少しヒッポに追いついてきたようにも見えます。でも、だからといって社会が多言語に開かれているかは心もとないですし、心の壁もなくなっていません。ヒッポの意義はますます大きくなっていると感じています。

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